青は作れる?絵の具で理想の青を作る作り方は?
青は、空や海の色を表現するのに欠かせない色です。
絵を描くときに「もう少し明るい青がほしい」「深みのある青を作りたい」と思うことはありますよね?
しかし、青は三原色(シアン・マゼンタ・イエロー)のひとつで、基本的に絵の具で作れない色 です。
では、すでに持っている青の絵の具を調整して、思いどおりの青に近づける方法 はあるのでしょうか?
実は、青を明るくしたり、深みを加えたり、微妙な色合いを調整したりすることは可能です。
この記事では、絵具で青の作り方~希望する青を作るための色の組み合わせや、さまざまな青のバリエーションを作る方法 を詳しく解説します。
自分のイメージに合った青を作り、表現の幅を広げましょう!
1. 絵の具で青は作れるのか?基本の考え方
青は基本的に混色で作れない
青は、シアン・マゼンタ・イエロー(CMY)の三原色のひとつ であり、混色によって作り出せる色ではありません。
三原色とは、どんな色もこの3色(シアン・マゼンタ・イエロー)の組み合わせで作れるという原理に基づいた基本の色です。
これは、色の基本原理である「減法混色」のルールに基づいています。
例えば、
- 赤と黄色を混ぜるとオレンジ
- 青と黄色を混ぜると緑
- 青と赤を混ぜると紫
このように、青は「他の色と混ぜることで作り出す色」ではなく、他の色を作るための基本となる色 なのです。そのため、赤や黄色を混ぜても純粋な青を作ることはできません。
しかし、持っている青の絵の具を他の色と混ぜることで、さまざまな青のバリエーションを作ることは可能 です。
2. さまざまな青を作るための色の組み合わせ
青は基本的に混色で作ることはできませんが、すでに持っている青の絵の具に他の色を混ぜることで、多様なニュアンスの青を作ることができます。
明るい空のような青、深い夜空のような青、ターコイズのような青緑など、微妙な色の違いを作り出すことで、より豊かな表現が可能になります。
青はそのままでも美しい色ですが、ほんの少し別の色を加えることで、より印象的な仕上がりになります。ここでは、明るい青、深みのある青、緑がかった青を作るための色の組み合わせを詳しく紹介します。
2-1. 明るい青を作る方法
明るい空のような青を作りたい場合は、白を混ぜる のが最も簡単な方法です。
✅ 水色に近い青を作る場合:
- 青 + 白(割合を調整しながら混ぜる)
✅ 爽やかな青を作る場合:
- 青 + 少量の黄色(明るくなりつつ、緑がかりすぎないように注意)
白を入れすぎると、青の鮮やかさが失われてしまう ため、少しずつ調整しましょう。
2-2. 深みのある青を作る方法
夜空のような深い青や、落ち着いた色合いの青を作りたい場合は、黒や赤を少量加える のがポイントです。
✅ 落ち着いた青を作る場合:
- 青 + 黒(ほんの少し)(暗めのネイビーブルーに近づく)
✅ 温かみのある深い青を作る場合:
- 青 + 赤(ほんの少し)(紫寄りの深い青になる)
黒や赤を入れすぎると、元の青の鮮やかさが消えてしまうので、慎重に調整しましょう。
2-3. 緑がかった青を作る方法
エメラルドブルーやターコイズのような青緑系の色を作りたい場合は、黄色や緑を少量混ぜる のが効果的です。
✅ ターコイズブルーを作る場合:
- 青 + 少量の黄色(鮮やかな青緑に)
- 青 + 緑(より深みのある青緑に)
黄色を入れすぎると完全に緑になってしまうため、ほんの少しずつ足しながら調整 しましょう。
3. 青の種類と作り方の応用
青と一言でいっても、実際にはさまざまな種類があります。
絵の具には「コバルトブルー」「ウルトラマリンブルー」「セルリアンブルー」など、多くの青系の色が存在し、それぞれに異なる特徴を持っています。これらの青を再現するためには、基本の青に適切な色を加えて調整することが大切です。
例えば、コバルトブルーは少し紫がかった落ち着いた青で、ウルトラマリンブルーはより深みのある青、セルリアンブルーは明るく透明感のある青です。
これらを作り出すための色の組み合わせや、作品に応じた使い分けを詳しく解説します。
3-1. コバルトブルーの作り方
コバルトブルーは、少し紫がかった青で、落ち着いた印象があります。
✅ 作り方:
- 青 + ほんの少しの赤(マゼンタ)
赤を入れすぎると紫になってしまうので、少量ずつ加えながら調整する のがポイントです。
3-2. ウルトラマリンブルーの作り方
ウルトラマリンブルーは、少し温かみのある深い青です。
✅ 作り方:
- 青 + ほんの少しの紫(青の深みを増す)
紫を多く入れすぎると、青紫になってしまうため注意が必要です。
3-3. セルリアンブルーの作り方
セルリアンブルーは、明るく透明感のある青です。
✅ 作り方:
- 青 + 少量の白
- 青 + ごくわずかに黄色
この色は、空や水の表現に適しており、爽やかさを演出できます。
4. 青を作るときの注意点
青を調整するときには、いくつかの注意点があります。特に、色を混ぜすぎると濁ってしまったり、思ったよりも暗くなってしまったりすることがあります。また、絵の具の種類によって発色が異なるため、事前にテストしながら混ぜるのが重要です。
さらに、青の絵の具は乾燥後に色が変わることがあるため、実際に塗ったときの発色を考慮する必要があります。ここでは、色を濁らせないコツや、乾燥後の発色の変化を考慮した色作りのポイントを詳しく解説します。
4-1. 色を濁らせないようにする
青は、他の色と混ぜるとくすみやすい 色です。特に黒や赤を入れると、思ったよりも暗くなったり、濁ったりすることがあるので注意しましょう。
✅ 少量ずつ混ぜて、色の変化を確認することが大切
✅ 色の濃さを調整するために、パレット上で試し塗りをする
4-2. 乾燥後の色の変化を考慮する
水彩絵の具やアクリル絵の具は、乾くと少し色が暗くなる ことがあります。実際に紙やキャンバスに塗って、乾いた状態を確認しながら調整するのがポイントです。
4-3. 絵の具の種類によって発色が異なる
メーカーや絵の具の種類によって、同じ「青」でも微妙に違う発色をすることがあります。自分の持っている絵の具の特徴を理解しながら、色を作るのが大切です。
まとめ:理想の青を作るために
絵の具で青を作ることはできませんが、持っている青を調整することで、理想の色に近づけることは可能 です。
✅ 明るい青を作るなら → 青 + 白
✅ 深みのある青を作るなら → 青 + 黒や赤を少量
✅ 緑がかった青を作るなら → 青 + 黄色や緑を少し
✅ 紫がかった青を作るなら → 青 + 赤や紫を少し
色を作るときは、少量ずつ慎重に混ぜて、理想の色に調整することが大切 です。また、乾燥後の色の変化を考慮しながら、実際の発色をチェックしてみましょう。
青のバリエーションを使いこなすことで、より豊かな表現が可能になります。ぜひ、いろいろな青を作って、作品に活かしてみてくださいね!
理想の青を作り、自分の作品にぴったりの色を表現しましょう。