しだれ桜という種類の桜は、1本でも存在感たっぷりで、なんとも言えない雅で凛とした空気をまとっています。
思わず足を停めて見入ってしまう魅力がありますね。
しだれ桜の寿命は長いと言われていますが、どれくらい長寿なのか? 花の寿命(開花期間)は長いのか?漢字や英語ではどう書くのか ?を調べました。
寿命の長いしだれ桜の中には「日本三大桜」とされている有名な古木もあります。
画像も載せましたのでご覧ください。
この機会に 「日本三大桜」 もぜひチェックしてみてくださいね!
しだれ桜の寿命は?長寿のしだれ桜は樹齢何年?
一般的なしだれ桜の寿命は300年と言われています。
1,000年を超える寿命のしだれ桜も現存しています。
ソメイヨシノの寿命が60年とも言われていることと比べると、しだれ桜の寿命は長いですね。
しだれ桜の花の寿命 開花期間は長い? 開花時期は?
寿命の長いしだれ桜ですが、しだれ桜の花の寿命も長いのか?
ということはないようです。
一般に桜の花は開花してから満開になるまでに1週間、満開後 1週間は楽しめます。
しだれ桜も同様であるようです。
※天候に大きく左右され、気温が高い日・雨・強風などの影響により、特に満開後は散りやすくなってしまいます。
なお、しだれ桜の開花時期は3月下旬から4月にかけて。
しだれ桜の主な品種のおよその開花時期。
紅枝垂はやや早目に開花します。
・紅枝垂(ベニシダレ)…見頃 3月下旬
・清澄枝垂(キヨスミシダレ)…見頃 4月中旬
・八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)…見頃4月中旬
紅枝垂れ桜はピンクが濃くて豪華ですね。
1000年を超える寿命のしだれ桜の名木「三春滝桜」
福島県三春町の「三春滝桜」の樹齢は1000年を超えていると言われてます。
開花期にはまるで流れ落ちる滝のように、枝垂れた枝の花が地面にむかって見事に降り注ぎます。
国の天然記念物。
・桜の種類/ ベニシダレザクラ(エドヒガン系)
・所在地/ 福島県田村郡三春町大字滝字桜久保地内
・例年の開花時期/4月中旬
「三春滝桜」は日本三大桜の1つです。
日本三大桜の残りの2つは、山高神代桜(山梨県北杜市)、 根尾谷淡墨桜(岐阜県本巣市)。
この機会に 山高神代桜と根尾谷淡墨桜もご案内しますね。
日本三大桜はすべて、長い寿命を生きてきた古木です。
山高神代桜(山梨県北杜市) ~エドヒガンザクラ
山高神代桜の読み方は「やまたかじんだいざくら」。
(山高神代桜はしだれ桜ではなく、エドヒガンザクラです)
2,000年という想像するのも難しい時間を生きてきた、見事な風格の桜。
長い長い時間をまとっているかのような、圧倒的な姿に胸をうたれ、思わず手を合わせたくなるような桜です。
山高神代桜は日本最古の桜で樹齢は2,000年、日本最大級の大きさです。
そのサイズは、樹高10.3m、根本・幹周り11.8m。
山高神代桜は大正時代に国指定天然記念物第1号されました。
・所在地/山梨県北杜市武川町山高2763 実相寺
・例年の開花時期/4月上旬
根尾谷淡墨桜(岐阜県本巣市)~ヒガンザクラ
根尾谷淡墨桜の樹齢は1,500年以上。
ヒガンザクラの一種とされています。
こちらも有名な桜で、国指定の天然記念物です。
淡墨桜は花の色の変化が美しく、つぼみ時にはピンク→満開時 白→散りぎわ 薄墨色(淡い墨を引いたような感じ) とうつろっていきます。
過去に数回枯れてしまいそうになったこともありますが、その危機を乗り越えて、今もなお、美しい花を咲かせています。
薄墨桜も巨木で、 樹高約16m、根本・幹周り9,4mです。
・所在地/岐阜県本巣市根尾板所字上段995 薄墨公園
・例年の開花時期/4月上旬~中旬
古来から桜をことのほか愛でてきた日本には、数えきれないほどの名木が多いですが、その中でも「日本三大桜」とされる桜は、樹齢1,000年・1,500年・2,000年と長い寿命の古木です。
桜の精霊?神様?がやどっていそうな桜の木です。
これからも大切に守り、できるだけ長く生き続けて欲しいと願わずにはいられません。
大事な大事な宝物です。
しだれ桜は漢字ではどう書くの?
しだれ桜の「しだれ」を漢字で書くと「枝垂れ」。
「枝垂れ桜」です。
「しだれ」の意味は、 枝や葉が、たれ下がること。しだり。
~goo辞書
他の意味はありません。
枝垂れ桜の他によく目にする言葉として「枝垂れ梅」「枝垂れ桃」「枝垂れ柳」もあります。
枝垂れ桜は「枝垂桜」「しだれ桜」「垂れ桜」「シダレザクラ」とも表記されます。
しだれ桜は英語ではどう書くの?
しだれ桜は英語では
weeping cherry
桜の木は英語では
cherry tree
桜の花は英語では
cherry blossom
※アメリカ英語ではしだれ桜を滝に例えて、 Water fall treeと言うそうです。
上述した日本三大桜の一つに入る枝垂れ桜、三春「滝桜」と同じ感覚ですね。
話は変わりますが、遠野にはしだれ桜への迷信?があるそうです。
【枝垂れ桜の俗信】枝垂れ桜は霊界と繋がっていると信じられていた為に戦時中、遠野の民はアメリカ軍の飛行機が上空を飛ぶたびに枝垂れ桜の下に隠れた。飛行機からは、見えなくなると信じたからだった。 pic.twitter.com/5wJLqKYnU8
— 岩手のGO (@IwatenoGO) May 6, 2019
枝垂れ桜の下に隠れる…という感覚。
美しいけれど、少しぞくりと怖いような感じがします。
枝垂れ桜の下は特別な空間という感覚もわかる気がします。
まとめ
枝垂れ桜の寿命…長寿の「三春滝桜」は樹齢1,000年でした。
気が遠くなるような高齢ですね。
寿命について調べている中で、世界で最も有名なしだれ桜は「祇園のしだれ桜」ということを知りました。
すごく納得します。
似合いすぎですものね。
京都では、花見といえば「しだれ桜」見物を指すのだそうです。
濃密で濃い時間を持つ京都には、ソメイヨシノよりもやはりしだれ桜が似合うのかもしれません。
最後に、しだれ桜に比べて寿命が短いソメイヨシノですが、日本最高齢といわれているのは、青森県弘前市 弘前公園(弘前城跡)にある 「日本最古のソメイヨシノ」 。
明治15年(1882年)に植えられたものなので、現在138歳です。
一般にソメイヨシノの寿命は60年から80年とのことなので、すごい長寿です。
こちらのソメイヨシノも、できる限り長生きしてくれますように…と言いますか、 春をより幸せな季節に彩ってくれるどんな桜も長生きして欲しい です。
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